自宅で簡単にできるお灸のツボ 5選

鍼灸施術

本日は、自宅でできるよいお灸のツボ5選についてお話します。

自宅でできるように、できるだけ簡単かつ効果のあるツボです。いいお灸のツボはたくさんありますが、自宅用のお灸で一般の方がやってもちゃんと効果が出る所を厳選して紹介します。

その1 三陰交

三陰交

三陰交にお灸しない鍼灸院は日本中に絶対ないと言い切れるほど、三陰交はとてもいいツボです。その理由は、東洋医学には主に五臓六腑のツボがあるのですが、その五臓の中の脾・腎・肝が交わるからです。

脾・腎・肝の3つの陰の経絡、「五臓のうち3つの経絡が交わる」の意味で三陰交です。ここにお灸すればこの3つの経絡に行き渡り効果があるという、大変欲張りなツボです。

このツボは主に婦人科の症状に効き、不妊症、生理痛、PMSなどに利用できます。もちろん子宮筋腫、卵巣嚢腫、子宮内膜症などにも効きますし、そういった数々ある婦人科の症状に効くツボなのです。

その2 足三里

三陰交

これもとてもいい胃の経絡のツボで、作用としては、生命力・免疫力の全般です。加えて、もちろん胃の弱い人にも使えます。

ある鍼灸師の人が毎日ここにお灸をして、自分の体調について記録を残して論文を出したそうです。「足三里に毎日お灸したらこんなに体が良くなる」という内容で、博士号を取ったという話も聞いたことがあります。それくらい足三里は効果のあるツボなのです。

その3 大椎

大椎

これは首のツボなので自分でやるのは少し難しいと思いますが、誰かに手伝ってもらって実践してほしいです。前の正中を任脈、後ろの正中を督脈といい、大椎はこの督脈上にあります。

陽経の経絡というのは体表面で比較的外側、陰というのが内側を意味します。大椎はそういった陽の経絡がたくさん交わるので、風邪予防に効きます。

風邪というのは、ウイルスや細菌が外から体表面をすり抜けて中に入ってきてなるものなので、この大椎にお灸することで体表面が強くなるわけです。風邪を引きやすい人がここにお灸したら本当に良くなります。慢性扁桃炎の人にもオススメです。

その4 孔最

孔最

これは少しマニアックになってきます。肺経、肺の経絡のツボです。肺虚で患者さんとして来るような体調不良の人は、五臓六腑の肺の機能が落ちている方が多いです。

肺というのは、空気を吸って空気に触れる所の全部と関係します。つまり鼻だけではなく皮膚とも関係します。そういった空気に触れる所と関係する所が弱いのは、外の変化に弱いということです。

季節の変わり目、気温差、台風が来て頭が痛いなど、要はそういった外の変化に敏感な人が多いです。孔最にお灸すれば肺が強くなり、空気に触れる所が全部強くなります。

その5 中脘

中脘

任脈上、前の正中上で胃の真上にあります。胃腸症状、生命力全般、胃もたれや食欲不審などに効きます。2番目の足三里と同じく、この中脘も胃のツボです。

脾と胃は表裏関係で、本日この5選で紹介したツボのうち3つは胃、消化器系のツボです。なぜ消化器系のツボが大切かというと、生まれた後はもちろん食べないと死ぬし、人間の体は食べ物でできているわけです。「あなたは何を食べているか」で決まっています。

ファストフードやジャンクフードばかり食べている人と、無農薬の玄米を食べている人では、1年後に全く違う体になります。その食べ物を受け止める所が消化器系です。この胃経、脾経のツボはとても重要です。そのため、5つのうち3つは脾と胃に関係するツボを紹介しました。

おわりに

本日は、自宅でできるよいお灸のツボ5選についてご紹介しました。

本当に効果がある所を紹介したので参考にしてください。

吉澤先生