耳鳴りに効果的な対処法とツボ 2選
耳の中でさまざまな音が聞こえる「耳鳴り」の症状。
耳鳴りは慢性的に続くことも多く、不快な症状に何年も悩まされている人も少なくありません。
本記事では東洋医学の観点から、耳鳴りに効果的な対処法とツボを解説します。
自宅でできるセルフケアも紹介しているので、症状にお悩みの方はぜひお試しください。
耳鳴りの原因
とても不快な耳鳴りですが、その原因の多くは分かっていません。
耳鳴りは内耳炎や中耳炎、メニエール病などからきているケースもあれば、精神的なもので起こることもあり、明確な原因を追究できないからです。まずは耳鼻科を受診してみて原因を調べてもらうのが良いでしょう。
もし原因がなく耳鳴りがする場合は、精神的なところが関係しているケースが多いです。耳鳴りの症例の3分の1にはうつ状態が認められており、うつ状態と耳鳴りはお互いに悪影響を及ぼしあい病気を長引かせる傾向があるとわかっています。
そういう意味でも原因となるストレスや不安を取り除くことが大切です。副交感神経を優位にしてカラダをリラックスさせるよう努めると比較的早く改善がみられます。
耳鳴りのセルフケア
お尻の割れ目の少し上に骨があります。ここは仙骨(せんこつ)と言われ副交感神経と密接に繋がっています。そこをカイロで温める、手でマッサージするなどして刺激してみましょう。
また日常生活で過敏になりすぎないことも大切です。物事を気にしすぎる人は四六時中、脳が活性している状態。脳が休めないとストレスが溜まり耳鳴りなどの誤作動を起こしてしまう要因となってしまいます。
過敏になったり考えすぎたりしないよう、好きなことや趣味の時間を増やすことをオススメしています。
耳鳴りに効果的なツボ 2選
病院や整骨院へいっても原因が分からず耳鳴りがある人は多いです。
原因不明の耳鳴りには、自律神経を落ち着かせて全身のバランスを調節してくれる「合谷(ごうこく)」のツボがオススメです。痛気持ち良いくらいに押したり揉んだりしてマッサージしてみましょう。
また「えい風」のツボも耳鳴りに効果的です。耳たぶの後ろに骨のでっぱりがあり、その先端の少し前に押すと痛気持ちいいところがあると思います。そちらが「えい風」といってしつこい耳鳴りなど耳の疾患全般に使えるツボです。
こちらは髪を乾かす時などに一緒にツボを温める温活がオススメです。
当店の耳鳴りの施術例
当店で耳鳴りを改善したお客様の例を紹介します。東洋医学では耳鳴りをどう考え、どう改善していくのかお話させていただきます。
①これまでの経過
- 50代女性
- 一年ほど前から右耳の耳鳴りがする
- 昼夜問わずワーッという大きく高い音で気が滅入ると来店
- ずっとこのままなのではないかという不安に駆られ夜もなかなか眠れない
②鍼灸院としてのカウンセリング結果
東洋医学で耳鳴りは「腎」の機能と深く関わっています。今回のお客様も「腎」の機能低下による症状であると判断しました。
人は生まれてから幼児期、青年期と成長発育し、成人になると生殖能力を発揮して子孫を残し、次第に老いてその一生を終えます。この過程を東洋医学的な観点からみると、人の成長や老化は「腎」の働きの盛衰に大きく関わっていることが分かるのです。
腎虚が進むとのぼせ、めまい、疲れやすいなど、いろいろな不定愁訴を発症するようになるので、腎のツボや経絡を使い、その人がもともともっている生命力、腎の強化を図るのが大切になってきます。
③施術方針
腎虚には腎陰虚と腎陽虚があります。
- 腎陰虚:肝陽上亢(肝臓の陽気が過剰に興奮することで起こるもの)になりやすく、陰虚と上亢のため、のぼせが起こりやすい
- 腎陽虚:腎の温める働きが弱くなり、胃腸が冷えてくるので、そこから下半身の冷えがでてくる場合もある
どちらかを問診や脈診、腹診で見極め、腎のツボや経絡を使い、その人がもともともっている生命力、腎の強化に努めます。
④施術内容
東洋医学の施術法には「標治法」と「本治法」があります。
- 標治法:対症療法で痛みがある所を直接狙う方法
- 本治法:耳鳴り症状が出てくる背景になっている原因にアプローチする方法
当店では元になる原因にアプローチする「本治法」を優先的に行っていきます。
今回のお客様の場合は腎の虚と判断したため、足のツボにハリを接触させて補います(この時ハリは刺さない)。
また子午治療で遠隔的にアプローチするため、うつ伏せで腎と関係の深いツボである、腎ユや志室の反応を見ながらハリを行います。(この時はハリを2-3ミリ刺入)
奇経と三陰交にお灸し、1回目の治療は終了しました。2回目以降は反応を伺いながら、その日の体調に合わせツボを選び根本改善を目指します。
さらに当店では骨盤の矯正、仙腸関節の歪みをハリで取り除くことで身体を整えていきます。
⑤施術回数、頻度、期間
3ヶ月間、週に1度昼夜を問わずワーッと鳴っていた耳鳴りが昼間はほとんど出なくなりました。日常生活に支障は出なくなり、半年ほどで音も低く小さくなり、夜寝る時に少し気になるだけとなったとのことです。
不安症は解消され、少しの耳鳴りを取り除くため週に1度か2週に1度来院されています。
※施術効果には個人差がございます。
不快な耳鳴りは鍼灸施術で改善
東洋医学では耳鳴りを起こしている根本の原因をとらえ、お客様一人ひとりに合わせたアプローチで改善を行っていきます。
耳鳴りでお悩みの方はぜひ当店にご相談ください。経験豊富なスタッフがあなたの耳鳴りを改善させるために全力でサポートいたします。