自律神経失調症について

自律神経失調症

病気とまではいえないけれど、なんとなく身体や心の調子が悪い……。このような不調が長引く場合、自律神経が乱れている可能性があります。

薬に頼らず人体に優しい鍼灸は、自律神経を整えるのにぴったりな施術です。今回は自律神経失調症について、東洋医学ならではの改善法をくわしくお話しします。

【動画解説】自律神経失調症 簡単!セルフケア

自律神経失調症の症状

不調

  • 「何をするにもやる気が起きない」
  • 「すぐにイライラしてしまう」
  • 「頭がズキズキ痛む」
  • 「肩や腰が痛くて重だるい」

このような不調の背景には、自律神経の乱れが隠されているかもしれません。

そもそも自律神経とは、簡単にいうと身体や心の不調に直結する神経のことです。手や足など、自分の意志で動かせる体性神経と違い、自律神経は自分でコントロールすることができません。

しかし自律神経は呼吸や血流、消化などわたしたちが生きていくために必要な働きをつかさどっているため、自律神経が乱れると身体のあちこちに不調が生じるのです。この自律神経の乱れによる不調を総称して、自律神経失調症と呼びます。

交感神経と副交感神経

自律神経を整えるには、交感神経と副交感神経のバランスを保つことが大切です。

交感神経は、身体を活発にさせる動きをつかさどっています。ストレスや緊張などにより急激に活性化するのも特徴のひとつです。

一方、副交感神経は身体を休める働きをつかさどっている神経です。活性化するスピードはゆっくりで、リラックスした状態をつくりだします。

自律神経失調症の原因

寝不足

自律神経が乱れる原因はさまざまですが、主に以下の3つが誘因として考えられます。

①感情の乱れ

仕事や家庭環境のストレス、緊張状態の継続などが、自律神経の作用に影響を及ぼすといわれています。

②不規則な生活習慣

昼夜逆転の生活や偏った食事などによる生活習慣の乱れにも注意が必要です。

③ホルモンバランスの変化

ホルモンバランスが乱れる45~55歳ごろの更年期は、自然と自律神経も乱れがちに。体調不良や精神的に不安定になりやすいため、早めのケアが大切です。

なぜ自律神経失調症に鍼灸が効果的なのか

鍼灸

東洋医学では心と身体はつながっていると捉え、心の不調も元をたどると首や腰などのツライ症状をとること緩和できると考えています。そのため当店では「不通即痛、通即不痛」という東洋医学の病理原則に基づいた施術を行い、お客様一人ひとりの不調に合わせてお身体をサポートします。

不通即痛、通即不痛とは簡単にいうと、エネルギー(気)や血液の滞る部位に痛みが生じる、だからその巡りを改善させれば痛みはとれる、という意味です。つまり身体の不調は体内の巡りを整えて痛みを取り除くことで改善できるといえるでしょう。

気血の流れをスムーズにするには、東洋医学の伝統的手技である鍼灸がたいへん有効です。

経穴

わたしたちの身体には縦横無尽に「経絡(けいらく)」と呼ばれる気血や水の流れる管が通っています。経絡は五臓(肝・心・肺・脾・腎)とつながっていて、五臓は相互に関連し合いながらバランスを保っています。しかし気血の流れに滞りが生じると、経絡とつながっている臓腑にも病変が起こっていると推測できるため、診断の指標となるのです。

気血の巡りは、経絡と身体の接点であるツボ(経穴)に鍼やお灸で刺激を与えることで改善できます。経絡をスムーズにさせることで臓腑の調子も整うので、自律神経失調症で生じるさまざまな不調を相対的に改善させられるのが東洋医学の大きな強みです。

当店の施術について

お灸施術

30代男性のケース

体の倦怠感や抑うつ、不眠などの症状を訴え、病院で自律神経失調症と診断された方です。

上記の症状以外にも喉の詰まる感じや首、腰の痛み、頭痛などさまざまな症状に悩まされていました。不調のため仕事もままならず休職中のため、早期の社会復帰をご希望されています。

東洋医学専門の当店が捉える自律神経失調症の原因

当店では自律神経失調症の症状のひとつである食欲不振やのどの閉そく感、気持ちの落ち込みなどは肝の働きの異常と考えます。これを東洋医学では、精神的なストレスを我慢することで発症する「肝気鬱結(かんきうっけつ)」と呼んでいます。

肝の異常とは、全身にくまなく血液を行き渡らせる働きである「肝の疎泄作用(そせつさよう)」が低下して滞りができた状態です。そのため当店では肝のツボや経絡を用いた鍼灸で、疎泄作用を高めることを施術の目標とします。

施術内容

東洋医学では対症療法である標治法と、根本の原因を改善させる本治法があります。当店の鍼灸は後者の本治法を用いて、自律神経失調症の背景となっている原因を取り除きます。

こちらの方の場合、肝のエネルギーが不足している状態である「肝の虚」と判断しました。そのため、まずは足のツボに鍼を刺さずに接触させて不足を補いました。

次に各症状に有効なツボに鍼でアプローチをしていきます。精神的な症状には頭のてっぺんにある百会(ひゃくえ)と前腕にある内関(ないかん)というツボが有効なため、両方に置鍼をします。喉の閉そく感には胸にある特攻ツボであるダン中にアプローチをかけます。

さらにうつ伏せに体勢を変えていただき、背部の反応があった箇所に鍼を2〜3ミリ刺入しました。最後に巡りを整える奇経にお灸を施し、1回目の施術は終了です。

2回目以降はお客様の身体の状態や反応を見ながらツボをピックアップし、その日の体調に合わせて施術を行い根本改善を目指します。

施術回数とその後の変化

最初の2ヶ月間は週に2回のペースで来店いただくと、喉の詰まった感じや精神不安定な状態が減ってきました。さらに週1回のペースで4ヶ月間施術を続けると、身体の痛みが減って趣味の山登りなどができるようになったため、復職も考え始めたそうです。

現在も週に1回のペースで通われながら、求職活動をされています。半年前と比べてツラさが全然違うと、たいへん喜ばれていました。

鍼灸で自律神経の乱れを整えて毎日を楽しく!

笑顔

自律神経の乱れによる不調は、病気ではないからと放置して無理してしまう方がたくさんいらっしゃいます。目に見える症状ばかりではないため、理解されづらく悩まれることも多いようです。

長引く心身の不調にお悩みの方は、ぜひ当店の鍼灸をお試しください。お客様一人ひとりに合わせたオーダーメイドの施術で、ツライ心身の症状を改善へ導きます。

身体を内側から整えて、不調や不自由のない生活を取り戻しましょう!

当店の技術は多くのメディアで紹介されています

スタッフ全員が国家資格を保有しています

当日予約も承っています