原因不明の蕁麻疹にお困りの方へ
皮膚に赤いプツプツとした湿疹ができることは、老若男女問わず誰にでも起こりえるお話です特に、赤い円状の湿疹で、痒みを伴うものを「蕁麻疹(じんましん)」と言います。
中には、
- 処方された薬を飲んでも、よくならなかった。
- 病院に行っても原因がとくに見つからなかった。
このように困っている方もいらっしゃいます。
今回は蕁麻疹の基礎的なお話と、東洋医学が行う蕁麻疹へのアプローチについてお話します。
蕁麻疹ってどんな病気かご存じですか?
蕁麻疹の特徴
蕁麻疹はれっきとした病気なのですが、いきなり症状が現れ、気がつかないうちに勝手に治っているケースが多く、そのために病院へ行って治療を考える人が少ないようです。しかし、一見治ったかのように見えても、原因がなくならない限りは再発するのが蕁麻疹の特徴でもあります。
長期にわたって放置するほど治りづらくなり、重症化にもつながるので、できれば原因を探り出し、再発症の芽は取り除いておきたいものです。
蕁麻疹の主な原因
蕁麻疹とは皮膚に異常が見られる症状ですが、その原因は実にさまざまです。
- 衣服の繊維・日光・水・振動など、物理的な刺激によって起こる場合
- 汗により発症する10代から30代に多く見られるコリン性蕁麻疹
- 食べ物アレルギーによる場合
- その他……原因不明の突発性蕁麻疹
一般的に考えられる原因は上記ですが、①~③の蕁麻疹は全体でいうとほんの3割に過ぎません。あとの7割は④、つまり原因不明と診断するしかないのが蕁麻疹の実情なのです。
蕁麻疹が起こるメカニズム
蕁麻疹は皮膚に赤いブツブツや痒みが起こる症状ですが、そのメカニズムには「ヒスタミン」という物質が原因の1つとされています。
ヒスタミンは、皮膚が外的刺激を受けたときに体内に放出されるもので、血管を膨張させる作用を持っています。血管が膨張することによって、時に血中の血漿(けっしょう)成分が血管から漏れてしまうのです。これが皮膚が赤く腫れる原因です。そして、ヒスタミンは神経を刺激することもあり、それによって痒みが起こります。
症状は早ければ数時間、長くても1日以内にはおさまることが多く、跡は残らないのが特徴です。
原因は取り除けない対症療法
さて、原因がわかる3割の蕁麻疹については病院の治療でも問題ありませんが、原因不明の蕁麻疹になってしまったときには治療の術がありません。
おそらくたいていの方は皮膚科を受診されると思いますが、処方されるのは「抗ヒスタミン薬」というヒスタミンを抑える薬が一般的です。しかし、これは症状を抑えるだけで原因を取り除くわけではありません。一時的には改善されたように見えても、再発を繰り返す可能性もあります。
また抗ヒスタミン薬で改善できなかった場合は、量を増やす、もしくは別の薬を試すという対応が取られます。いずれにしても薬には少なからず副作用があり、そのリスクも懸念したいところです。
東洋医学で蕁麻疹を改善に導く
そこで東洋医学の出番です。
東洋医学では、皮膚の変化は体の中、つまり内臓と深く関係していると考えています。「皮膚はゴミ捨て場である」という言葉もあり、実際内臓の機能を高めることで、蕁麻疹になりにくい体質に変わる方も多くいらっしゃいます。
体内に溜まっている毒素を分解し排出を促してくれるのは、主に肝臓・腎臓の役目です。それらの臓器がきちんと機能していない、あるいは不調が続いていると体内に毒素が溜まり、ゴミの最終行先である皮膚にも影響が及びます。
実際の鍼灸施術
東洋医学では病気一つひとつにフォーカスして診断することはせず、体を総合的に見て不調や症状を捉えます。そのために「四診法」と呼ばれる方法で全身をくまなくチェックするのですが、具体的な流れとしてはこのようになります。
- 「望診」……目視で症状を確認する
- 「聞診」……音や匂いで確認する
- 「問診」……会話によって症状を把握する
- 「切診」……脈やお腹の状態をみる
これらの方法で全身の状態を把握したのち、鍼やお灸によってツボに刺激を与える経絡治療(けいらくちりょう)を行う、というのが当店の主な施術になります。鍼やお灸によって内臓に働きかけることで、蕁麻疹の原因を根本から改善に導いていきます。
蕁麻疹という枠にとらわれずカウンセリングを行うことにより、蕁麻疹を抱えている方の多くが悩まれている「肩こり」「腰痛」「冷え性」「のぼせ」「頭痛」「眼精疲労」などの症状も同時に改善していけるのが、東洋医学の魅力でもあります。
痒み、不安、痛み…そんな日々から抜け出すお手伝いを
病院へ行っても治らない、いつ再発するかわからない……。そんな病気を抱えている方は、とても心細い思いをされているとお察しします。
鍼やお灸と聞くと「痛そう」と心配されることもありますが、東洋はり灸院の鍼灸施術は痛くない・熱くないと定評を頂いておりますので、まずはお気軽にご相談ください。