【鍼灸師が教える】消化不良を改善する食生活のポイント
生きる源となり、楽しみの一つといえる大切な食事。毎日楽しく美味しくいただきたいものですよね。
そこで今回は「大好きな料理を前にしても食べる気がしない」「すぐお腹いっぱいになる」といった消化不良についてお話しします。
消化不良になる3つの原因
消化不良の原因は「冷たいものの摂りすぎ」「暴飲暴食など食生活の乱れ」が大きく左右します。消化機能に働きかけ内臓を温めることで、辛い症状を改善していきましょう。
消化不良は東洋医学で主に胃腸の蠕動(ぜんどう)運動が停滞し、未消化物があることで起こっていると考えます。
では、どういった食生活が未消化物を溜めて消化不良になってしまうのでしょうか。東洋医学では三つの原因があると考えていますので、一つずつみていきましょう。
その① 脂っこいものや香辛料、お酒
一つ目は脂っこいものの食べ過ぎ、香辛料やお酒の摂りすぎです。こちらは熱邪(ねつじゃ)といい、体に熱をこもらせてしまうことで胃腸の働きを滞らせてしまいます。
こういった場合はこもった熱を出させる清熱(せいねつ)作用のある食べ物が効果的です。
- 果物のカキ
- ダイコン
- 緑茶
などがオススメです。
その② 冷たいものや生ものの摂りすぎ
二つ目は冷たいものや生もの、ジュースの摂りすぎがあります。これは寒邪(かんじゃ)といって体を冷やしてしまうことで体の巡りを悪くしてしまいます。
寒邪による消化不良の場合、胸のつかえがなく上よりも下痢などお腹から下の症状が多いです。腹部をカイロなどで温め胃腸の働きを高めるものを食べるとよいでしょう。
- ネギ
- シソ
- ショウガ
- そば
- ヤマイモ
などが冷えを取り除き、胃腸を元気にしてくれる食材になります。
その③ 食べ過ぎや飲みすぎ
三つ目は食べ過ぎや飲みすぎです。これは湿邪(しつじゃ)といいます。体に余計な水分を溜め込んでしまうことで、胃腸の働きが正常に働かなくなることで起こるものです。
対処法としては化湿(けしつ)といって気の流れを良くして温めることで湿邪を取り除いていきます。
- ニンニク
- ブドウ
- リンゴ
これらは利尿作用もあり、温めることもできるのでオススメです。
その他、お金をかけず自分できること
朝ご飯を食べない「1日2食」を東洋医学では推奨しています。なぜなら朝はトイレに行ったり、よだれ、目やになど排泄するのに適した時間と考えるからです。
また、朝ご飯を食べないことで前日の夜8時にご飯を食べて、その日の昼12時にご飯を食べると16時間のプチ断食ができます。そうすると胃腸も休まりしっかり働いてくれるようになります。
「元気をつけるために食べなきゃ」は胃腸の負担を増やす結果となってしまいますので、ご注意を。
まとめ
最後まで読んでいただきありがとうございます。
消化不良の三つのタイプをみてきましたが、胃腸の蠕動運動を促進し、食欲が出るようにしていくことがポイントです。あなたがどのタイプでお困りか原因が分かれば対処法も見つかると思います。
東洋医学ではこのように消化不良でも、なぜそれが起こっているのか原因を考えて施術していくので、一人ひとりに合った方法で対応ができると考えています。もしお困りでしたらそれぞれに合ったセルフケアや食生活のアドバイスもいたします。
毎日、健康に楽しく食事するためにも東洋医学を活用されてみてはいかがでしょうか。