喘息について

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胸が痛い

激しい咳や息苦しさが特徴の喘息は、長引くと体力を消耗してツライものです。日本でも患者数が約450万人いるといわれ、多くの方がしつこい咳の症状に悩まされています。

なかなか治らない喘息の症状には、実は東洋医学の鍼灸が非常におすすめです。今回は喘息のメカニズムと合わせて、東洋医学と喘息の関係や改善法についてくわしく解説します。

【動画】喘息の改善法を鍼灸師が解説!

統括院長 石丸の解説

喘息の症状と原因

喘息

  • 「激しく咳込むことが多い」
  • 「呼吸のたびにゼーゼー、ヒューヒューと音が鳴る」
  • 「息苦しく、特に息を吐くときがツライ」
  • 「唇や手足が紫色になる」

喘息は何らかの刺激により気道の粘膜が過剰に反応し、気道が狭くなることで発症します。

喘息の発作が起きている気道は、気管支を取り巻く平滑筋が痙攣を起こして収縮している状態です。また、気道の粘膜も炎症状態になるため、むくんでさらに気道が狭くなります。さらに炎症により粘った痰が多く作られ、気道を塞いでしまうのです。そのため喘息になると息がしづらくなり、酸素が不十分になることによりチアノーゼを起こす可能性もあります。

喘息と一言でいっても、年齢や原因でいくつかのタイプに分類できるため、違いを確認しておきましょう。

①小児喘息

2〜6歳までに発症し、12歳前後で9割がよくなるといわれる子どもの喘息です。

小児喘息の最大の原因は、アレルゲンとなるダニといわれています。小児喘息の場合、その前にアトピー性皮膚炎を発症しているケースも多いようです。

②成人喘息

成人喘息は小児喘息から移行する人と、大人になって初めて発症する人の2パターンがあります。40代以降に発症するケースは、重症化しやすく治りにくいのが特徴です。

成人喘息はハウスダストやダニに反応を示すアトピー型と、排ガスやタバコ、薬やストレスといったアレルゲンの見つからない非アトピー型に誘因が分かれます。

③咳喘息からの移行

1ヶ月以上しつこい空咳が続くのに、喘鳴や粘り気のある痰が見られないのが咳喘息です。喘息特有の症状がないため風邪と間違えられやすく、放置すると約3割が喘息に移行するといわれています。

咳喘息も気道にアレルギーによる炎症があるのが特徴で、喘息と同様に気道を広げる作用のある薬を服用すると改善が見られます。

なぜ喘息に鍼灸が効果的なのか

鍼灸

喘息が疑われる場合、病院で治療をするとなるとアレルギー科か呼吸器科を受診するのが一般的です。治療は発作を起こさないように、また発作を止めるように薬物療法が中心となります。

ただし薬は身体に負担がかかることや、副作用のリスクもあるため抵抗がある方も少なくありません。また、喘息は咳や息苦しさのほかにも不調を訴える方が多くいらっしゃいます。例えば乾燥肌や鼻づまり、気分の浮き沈みなど、喘息以外の症状を併発することがあるのです。

しかし、西洋医学(病院)は身体をパーツごとに区切って診断するため、喘息は呼吸器科、乾燥肌は皮膚科というようにいくつもの病院を周らなくてはなりません。

東洋医学は全身をみる

一方、東洋医学は身体をひとつなぎと捉え、全身を診ながら施術を行います。東洋医学には五行色体表というものがあり、身体の臓腑や感情などのつながりを見極め、その人の体質を総合的に診断することができます。

例えば咳などの呼吸器の疾患の場合、五行色体表に当てはめると肺と密接な関係があります。そして肺から派生して、肺―大腸―鼻―皮膚―辛―朝―咳―憂―秋―声―気というつながりが見えてくるのです。

つまり喘息により肺の働きが落ちると、

  • 風邪を引きやすくなる
  • 乾燥肌
  • 末端冷え性
  • 辛いものを好む、もしくは嫌う
  • 朝や秋に症状を訴えることが多い
  • 鬱っぽくなる
  • 些細なことが気になる

といった症状や特徴が現れるようになります。

経絡治療(けいらくちりょう)

これらの不調は臓腑とつながっている経絡や経穴(ツボ)に刺激を与える経絡治療が有効です。経絡治療は人体に優しい鍼とお灸を使用するため副作用の心配もなく、安心して施術を受けることができます。

五臓は相互に関連して作用しているので、弱っている臓腑(喘息の場合は肺)を整えることで体全体の不調を併せて改善させることができるのです。

当店の施術について

院長による施術

30代女性のケース

夜になると咳がひどくなり、眠れない日があることにお悩みのお客様です。咳の症状のほかにも、鼻水や痰の絡まりやすさや風邪を引きやすい体質などを気にされていました。

体質から根本的に改善することを希望され、当店へいらっしゃいました。

東洋医学専門の当店が捉える喘息の原因

東洋医学では、肺と大腸は表裏の関係でつながっています。そのため喘息は肺と合わせて大腸にアプローチをかけることが改善のキーポイントです。

当店では東洋医学の陰主陽従(陰が先、陽が後)の原則に従い、陰経である肺から補っていきます。

施術内容

東洋医学には対症療法である「標治法」と喘息の症状が出る背景となる根本的な原因を改善させる「本治法」があり、当店は本治法を中心に施術を行っていきます。

お客様の場合、肺のエネルギー不足である肺の虚と診断し、手のツボに鍼を刺さずに接触させて不足分を補っていきます。合わせて、喉の痛みに効果的といわれる天突(てんとつ)にお灸を施しました。

次に体勢をうつ伏せに変えていただき、背部の反応部位に鍼を2~3ミリ刺入します。さらに呼吸器系の疾患に有効とされる足の太陽膀胱経である肺ユや、子午の関係にある飛ヨウに5分ほど置鍼をしました。

最後に気血の循環を整える奇経と、喘息の特効ツボである定喘(ていぜん)にお灸を施して1回目の施術は終了です。

2回目以降はお客様の反応や体調に合わせてツボを選び、喘息の根本的な改善を目指しました。

施術回数とその後の変化

週に1回3ヶ月のペースで通われると、次第に鼻水が減り始め、夜間の咳の発作が短くなってきました。咳が睡眠の妨げになることが減り、よく眠れる日が増えてきたそうです。

14回目の施術からは痰も減り、症状も安定していきました。昨年のツラさが今年はなくなったと大変喜ばれていました。

息苦しさやしつこい咳を鍼灸で撃退しましょう!

笑顔

喘息は一見すると風邪と間違えられやすい症状のため、放っておいたり我慢したりする人も少なくありません。しかし、喘息の早期改善には適切な治療や施術が必要となります。

長引く咳や息苦しさにお悩みの方は病院の治療と合わせて、ぜひ一度当店の鍼灸施術をお試しください。身体に優しく薬を使わない施術で、一緒に喘息の根本的な改善を目指しましょう。

当店の技術は多くのメディアで紹介されています

スタッフ全員が国家資格を保有しています

当日予約も承っています