便秘について

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便秘

便秘は女性に多いと思われがちですが、実は日本人の8人に1人が悩まされているといわれています。お腹のなかで起こっている問題は目に見えないため心理的負担にもなり、生活に影響を及ぼす恐れもあります。

長引く便秘の症状にお困りでしたら、そこは東洋医学の鍼灸施術の出番です。ここからは便秘の種類から鍼灸による改善法まで、くわしくお話ししていきます。

【動画】便秘の解消法を鍼灸師が解説!

便秘の症状と原因

トイレ

  • 「3日以上排便がない」
  • 「いつもお腹に違和感がある」
  • 「ストレスを感じやすい」
  • 「便秘薬を使ってもあまり効果がない」

便秘と一言でいっても、人により原因はさまざまです。

便秘を改善させるためには、まず自分がどのタイプの便秘かを知ることから始まります。

①直腸性便秘

仕事やライフスタイルの影響などもあり、便意を我慢してしまいがちな人に起こりやすい便秘です。そもそも便は腸の動きにより先へ先へ送られ、直腸に差しかかると便意が生まれて排便へ至ります。

しかし便意を我慢してしまうことで直腸の排便スイッチがうまく入らなくなり、直腸が詰まって便秘になってしまうのです。

②痙攣性便秘

便秘はストレスとも密接な関係があります。

実はストレスを感じると腸の一部がギュッと痙攣してしまう人がいて、腸の痙攣により便が詰まりやすくなってしまうのです。このタイプは慢性的な便秘につながりやすいため気をつけましょう。

③弛緩性便秘

とにかく便秘をなんとかしたいと、市販の便秘薬に頼ってしまう人も少なくありません。しかしこれらの下剤は、使いすぎると逆に便秘を悪化させる恐れがあります。

下剤は大腸を刺激して無理矢理大ぜん動を起こして排便をさせるよう作られています。そのため使いすぎると腸が疲れて動かなくなり、さらに薬の量を増やす悪循環に陥ってしまうのです。

④便の硬さによる便秘

食生活も便の状態を左右する大切な習慣のひとつです。水分や食物繊維が足りていないと便が硬くなり、途中で詰まって便秘になってしまいます。

ただし、食物繊維は多く取りすぎると逆に便のカサが増して詰まりやすくなるため注意が必要です。

なぜ便秘に鍼灸が効果的なのか

五行

便秘を病院で治療しようとした場合、整腸剤や下剤を処方されることが一般的です。しかし薬はあくまで対症療法にすぎず、便秘を根本から改善させるものではありません。先にも挙げたように便秘の原因は人によりさまざまで、便秘を改善させるには一人ひとりに合ったアプローチ法があるのです。

その点、東洋医学は身体全体を診て、根本の原因を究明することを得意としています。

五行色体表

東洋医学には五行色体表という、人の体質を見極めるために活用する表があります。五行色体表では身体の臓腑や心の状態は5つに大別され、ひとつの症状に対してどの臓腑に問題があり、その原因や併発する恐れのある症状、効果的な施術法は何かを推察する手がかりとなるのです。

ここでいう臓腑とは五臓(肝・心・肺・脾・腎)を指し、五臓は相互にバランスを保ちながら健康を維持しています。しかし、気や血液の通り道である経絡(けいらく)を通じて五臓に悪影響が及ぼされると、不調や病気(今回の場合は便秘)を招きます。

これらの不調には、経絡や臓腑とつながりのある身体のツボ(経穴)に刺激を与える東洋医学の鍼灸施術がとても効果的です。ツボへの刺激で体内循環を活性化したり、邪気を弱めたりできるため、経絡とつながっている臓腑の不調を改善することができます。

当店の施術について

院長の施術

20代女性のケース

便秘がひどく、出ても少量で1週間に2度くらいのペースでしか排便がないことにお悩みの方です。

便秘により、腹部の膨満感や食欲減退も訴えられていました。そのほかにも風邪を引きやすかったり、肩こり首こりがつらかったりといった症状にもお困りのようです。便秘をしやすい体質を根本から改善したく、当店へいらっしゃいました。

東洋医学専門の当店が捉える便秘の原因

東洋医学では身体をパーツごとに区切らず、全体をひとつなぎとして考えます。

便秘の場合、一見大腸にだけ問題があるように思われますが、実は大腸と肺は表裏一体の関係にあるのです。そのため便秘の施術は大腸のツボだけでなく、呼吸器系である肺のツボや経絡も用いて施術をしていくとよい結果につながります。

これを五行色体表に当てはめて考えると、大腸や肺の不調は以下の症状を併発する傾向があるのです。

  • 風邪を引きやすい
  • 喉を痛めやすい
  • 乾燥肌
  • 慢性的な冷え性
  • 朝や秋口に不調な症状がでることが多い
  • 気分が沈みがち

など。

これらの症状も、鍼灸で体質を改善することで合わせて快方へ向かうことが多いでしょう。これが森を見て木を治すといわれる東洋医学の大きな強みです。

施術内容

大腸と肺が表裏一体の関係であることは先にお話ししましたが、当店は東洋医学の陰主陽従(陰を先に、陽を後に)の原則に従い、陰経である肺からまず補っていきます。

お客様の場合、肺のエネルギー不足である肺の虚と診断し、手のツボに鍼を接触させて不足を補いました。このときはまだ鍼を直接は刺しません。

次に特効ツボである合谷(ごうこく)足三里(あしさんり)に置鍼をします。体勢をうつ伏せに変えていただき、さらに背部の反応がある部位に2~3ミリ鍼を刺入しました。続いて大腸に関連する足の大腸膀胱経である大腸ユや、子午の関係にある大鐘(だいしょう)に鍼を5分ほど置鍼します。

最後に気血の巡りを整えるツボである奇経と、便秘の特効ツボ、天枢(てんすう)にお灸を施して1回目の施術は終了です。2回目以降はお客様の反応を伺いながら、その日の体調に合わせてツボを選定し、便秘の根本的な改善を目指します。

食事療法の指導

また、体内循環を整えるためには食事療法も大切なため指導を行いました。

瘀血(おけつ)体質という血液が汚れて詰まりやすくなってしまう人には、陰性食品を控えるよう勧めています。陰性食品とはチョコレートやバナナ、コーヒーなど南国で採れるもので、身体を冷やす作用があるためです。

施術回数とその後の変化

週に1回のペースで3ヶ月間通っていただいた頃から、次第に便の量が増えはじめてニオイもキツくなってきたそうです。ニオイが強いのは老廃物がうまく出ている証拠のため、よい兆候といえます。

16回目の施術からは2日に1回は排便があり、量も多く食欲も出てきたため喜ばれていました。膨満感もなくなり調子が良くなったため、現在は施術のペースを週1から2週に一度に変えて様子をみています。

鍼灸で巡りを整えてスッキリお腹に!

家庭菜園

便秘は大きな病気ではないからと放置しておくと、慢性化して改善しづらくなってしまいます。

排便ペースが落ちたなと思ったら、薬などに頼る前にカラダに優しい東洋医学の鍼灸施術をお試しください。便秘の根本的な原因を解消し、お腹の健康を取り戻しましょう!

当店の技術は多くのメディアで紹介されています

スタッフ全員が国家資格を保有しています

当日予約も承っています