めまいについて
めまいの症状にお悩みの方は非常に多く、なかでも女性の3割はめまいの症状があるとされています。
ごくまれに起きるめまいはあまり気にすることはありませんが、
- 頻繁にめまいがする
- 酷いめまいに苦しんでいる
このような場合は早めにケアすることをおすすめします。
今回は、東洋医学からみためまいの症状と、改善方法についてお話していきます!
めまいの症状
「めまい」と一言で言っても症状は多岐にわたります。
たとえば、
- ふらつき
- ぐるぐる回転しているような感覚
- 視界が暗くなる
- 動悸
- 吐き気
などの症状を訴える方が多いです。また、症状が悪化すると耳鳴りや嘔吐、立てなくなるといった状態にも繋がります。
現代医学ではめまいは原因不明?
現代医学(西洋医学)の観点からすると、めまいの原因には以下のような不調が関わっているとされています。
- ストレス
- メニエール病
- 三半規管の不調
- 脳卒中などの脳の疾患
しかし、これらの原因がすべてのめまいに当てはまるわけではなく、検査をしても原因不明とされることも多いです。
めまいの原因は「肝」と「腎」にある
東洋医学の観点からすると、めまいの原因には五臓六腑の「肝」と「腎」が関わっていると考えられます。つまり、脳や三半規管といった限定的な原因ではなく、身体の内部の機能が衰えていることが原因であると考えているのです。
「肝」の不調
グルグル感じるめまいは肝に不具合が起きていることから生じるとされています。
また、肝に不具合がある場合はめまいの他にも
- 月経痛などの婦人科系の不調
- 末端冷え性
- アレルギー
- 腰痛
- 爪の異変
といった症状が現れます。
「腎」の不調
グルグル感じるめまいに対し、フワフワするめまいは腎に不具合が生じていることのサインです。
また、腎に不具合がある場合は
- 下半身の冷え
- 血圧の乱れ
- 骨が弱くなる
- 腰の不調
といった症状も一緒に現れます。
東洋医学がめまいに有効な理由
東洋医学は、古くからめまいの症状も改善させてきました。なぜ西洋医学では原因不明なめまいを東洋医学では改善できるのでしょう。その理由をお話します。
薬に頼らない医学
西洋医学ではめまいの原因を特定するのは難しく、そのため根本的な治療ではなく症状を抑えるための薬の服用を勧めます。
薬は症状を抑えてくれますが、
- 薬が効かなくなり、服用する量が増える
- 副作用が起きる
- 飲まなくなると再発する
といったリスクもあります。
一方東洋医学では、原因を特定し、不調の根本を改善する施術を行っていきます。また、薬に頼らずに身体の自然治癒力や免疫力を高めることで、めまいを再発しない身体を作っていきます。
身体を区切らず全身で見る
西洋医学では、身体をパーツごとに区切って診察をします。病院が耳鼻科、整形外科、婦人科・・・と分かれていることがそれをよく表しています。
それに対して東洋医学では、不調の根本を全身から探し出していきます。
たとえばめまいの症状の他に腰痛と月経痛にも悩んでいるという方の場合、それぞれに原因があるのではなく、肝の機能低下によってすべての症状が現れているという考え方をするのです。
身体は繋がっており、すべての不調は身体からのサインです。そのため、肝の機能を高めることでめまいだけでなく他の症状の改善も実感して頂けると思います。
当店の施術について
30代男性のケースについてご紹介します。
これまでの経過
3ヶ月前から原因不明のめまいが毎日続いている方です。回転性のめまいで仕事がままならず、2ヶ月仕事をお休みされています。
病院にいくつか通ったりMRIなどの検査をしたりしても異常は認められず、薬も服用中ですが効果はありませんでした。
鍼灸院としてのカウンセリング
当店ではめまいの原因を脳を巡る気(エネルギー)や血液が不足することで起こると考えます。そのため心をリラックスさせ、きれいな気血が多く脳にのぼるように促します。
めまいの種類に対して施術のアプローチは異なり、回転性のめまいは肝のエネルギー不足、ふらつきのあるめまいは腎のエネルギー不足と判断して施術を行います。
施術方針
当該のお客様の場合、気血の滞りは主に肩背部に集中していました。この滞りは東洋医学でいうと「肝の疎泄(そせつ)作用」の低下によるものと考えます。
肝の疎泄作用とは全身にくまなく血液を行き渡らせる働きのことを示し、当店では肝のツボや経絡を使って疎泄作用を向上させることを施術の目標とします。
施術内容
東洋医学の施術法には標治法(ひょうちほう)と本治法(ほんちほう)があります。
標治法は俗に言う対症療法のことで、痛みがあるところを直接狙う方法です。一方、本治法はめまいの症状が出てくる背景となっている原因を解消させる方法のことで、当店はこの原因を究明して改善へと導く本治法をまず行なっていきます。
この方は肝のエネルギー不足である肝の虚と診断されたため、足のツボに鍼を接触させてまずは不足を補いました(このときはまだ鍼を刺さない)。気血の流れを良くするには肩背部がポイントとなるため、子午治療(時刻と経路に合わせて刺鍼を行う方法)で遠隔的にアプローチしていきます。
主に手の太陽小腸経や足の少陽胆経、手の少陽三焦経が障害を受けやすいので、痛む部位を確認しながら施術を行いました。
次にうつ伏せになっていただき、肝と関係の深いツボである肝ユと胆ユに反応を見ながら鍼を打ちます(このときは鍼を2〜3ミリ刺入)。最後にめまいの特効穴であるシンエにお灸をして1回目の施術は終了です。
2回目以降はお客様の反応を伺いながら、その日の体調に合わせてツボを選び、根本改善を目指しました。
施術回数・頻度・期間
最初の1ヶ月は週に2回、2ヶ月目以降は週に1回のペースに減らして通っていただき様子を見ました。
この方の場合、仕事ができないほど症状が強かったため回復に時間はかかりましたが、施術開始2ヶ月を過ぎた頃からめまいの頻度が激減しました。現在は無事お仕事に復帰されたようで、大変喜ばれています。
めまいの改善なら当店にお任せ!
通院や薬の服用でも改善しないめまいの症状でお悩みの方は、ぜひ一度東洋医学での施術を体験してみてください。個人差はございますが、効果が早い方なら数回、遅い方でも数ヶ月で変化を実感して頂けると思います。
経験豊富なスタッフが、お客様一人ひとりに合わせた最適な施術を提供致します。めまいにお悩みの方はお気軽にご相談ください!