テニス肘について
肘を曲げる・伸ばすという動作で痛みを感じるとき、あるいは何もしていない状態で肘に痛みがあるとき、その症状は「テニス肘」の可能性があります。
テニス肘という名前からテニスプレーヤーだけがなると思われていますが、実はテニスをしない人でもこのテニス肘になることは十分あり得ます。
一度テニス肘になってしまうと、一度は治っても繰り返し発症することが多くとてもやっかいです。今回は東洋医学の立場から、対処の仕方や改善方法をお伝えできればと思います。
テニス肘はどんな病気?
テニス肘の正しい名称は「外側上顆炎(そとがわじょうかえん)」という名前です。外側上顆という部位は、肘の外側にある少し膨らみを感じる骨の部分のことで、その骨の周りにある筋肉は手首・指まで伸びています。その筋肉が炎症を起こしている状態が「外側上顆炎」になります。
たとえば、フライパンを持つ、ドアノブをまわす、雑巾を絞る……そんな普段の生活で何気なく行っている行動は肘を使いますね。そうした行動による筋肉への負荷の積み重ねで炎症を起こすこともあります。
ただ、テニス肘という名前の通り、昔からテニス選手に多い炎症です。というのも、テニスのバックハンドでボールを打つときに肘に負荷がかかりやすいためだと言われています。
あなたはテニス肘?症状をチェック!
ちょっとしたチェックによってテニス肘か、それ以外の症状かを判断できます。以下の行動で痛みが発生するかどうかチェックしてみましょう。
ポイント1 物を持ち上げるときに痛みがあるか
何か物を手で持ち上げるとき、とくに上からつかむように持ち上げる動作は最も負荷がかかりやすいです。そうした動作で腕・手首・肘が痛む場合はテニス肘の可能性があります。
ポイント2 腕をねじると痛みがあるか
- 飲み物のふたをくるくると回す動作
- ドアノブをまわす動作がやりづらい
- 腕を伸ばした状態で手のひらを上向きから下向きへまわす、腕をねじる動作で痛みがある
そんな場合もテニス肘の可能性があります。
ポイント3 指を動かすと痛みがあるか
筋肉は指先までつながっていますので、テニス肘が発症した直後は指を動かすだけで痛みが走るケースも見られます。手をグーパーと動かしてみて、違和感や痛みがないかチェックしましょう。
ポイント4 肘の曲げ伸ばしで痛みがあるか
肘を曲げたり伸ばしたりする動きだけで痛みを感じる時もあります。テニス肘の症状は、筋肉に負荷がかかっていない状態でも痛みを感じてくると、症状が重く進行していることを指しています。
テニス肘を放っておくとどうなる?
テニス肘を放っておくと、はじめは腕を動かすときに痛みがある程度だった症状も、どんどん悪化して何もしていないときにも痛みが続くようになります。
腕が痛いため、それをかばうようになり、肩こりや首こりといった症状や、夜眠れなくなる不眠症を併発する可能性も考えられます。
東洋医学からみるテニス肘の症状とは?
テニス肘のそもそもの原因は筋肉へ負荷をかけすぎたことによる炎症です。筋肉が炎症して痛みがあるときは、消炎鎮痛剤によって痛みを和らげるのが一般的な病院での施術でしょう。
もしそうした病院での治療で炎症がおさまらない、痛みが取れない、再発が繰り返される場合は、自身の体に目を向けてみましょう。
東洋医学は「気・血・水」の巡りを整えることで、体を健康に導く医学です。肘が痛み続けるのも、炎症以外に気・血の巡りが悪くなっていることが原因と考えます。
血は血液の巡りのことを指し、気は経絡という体内を流れる生命エネルギーのことを指します。東洋医学では、この経絡にあるツボ、経穴を刺激して気の巡りを正しくし、体の健康を取り戻していきます。
鍼灸でカラダの変化を実感してください
東洋医学の施術では、鍼と灸を使用します。テニス肘の場合は肘の周囲の経絡上に、そして同時に臓器へアプローチをかけるツボにも施術を行っていきます。こうすることで臓器の機能や自己治癒力が高まり、肘の症状はもちろん不眠症や肩こり、首こりといったテニス肘に併発されがちな症状も改善しやすいです。
症状のある部分だけをみるのではなく、体の不調を1つのサインと捉え相対的に症状を改善へ導く、これが当店の施術の大きな特徴です。