三叉神経痛について
- 「顔が痛い時がある」
- 「顔を触ると電気が走るように痛い」
こうした痛みを感じるなら、三叉神経痛の可能性があります。
今回は三叉神経痛について、東洋医学の話を交えながらお話しします。
三叉神経痛とは
三叉神経痛は「三叉神経」という顔中に張り巡らされて感覚を伝える神経が、なんらかの原因で異常となり顔が強く痛む病気です。
三叉神経は、触覚や痛覚、口や鼻の中にまで張り巡らされているセンサーのようなものです。脳の真ん中にある脳幹から3段階に枝のようにわかれて伸びています。これがなんらかの原因によっておかしくなると、何もしていないのに顔面が痛いと感じたり、歯磨きや洗顔などの日常生活レベルの刺激でも激痛を感じます。
症状が重くなると普段の生活に支障が出ることも。そのような痛みがあれば早めに相談されることをオススメします。
三叉神経痛かどうかの見極め方
三叉神経痛の特徴は、枝のようにわかれている神経が頭のてっぺんからアゴまで下りているのに伴って、痛みも3段階にわかれることです。1番上だけが痛い場合もあれば、1番と2番の段階の箇所が痛む、またはすべて痛むこともあります。ですが、1と3というように真ん中だけを抜いて痛むことはないようです。
また、顔面の全面ではなく、左右のどちらかだけが痛むのも三叉神経痛の大きな特徴の一つです。痛みは長くても数秒の感覚ですが、その数秒の痛みが連続的に起きて一日中痛みの感覚がある場合も。神経の異常によって痛みを感じているので、実際に神経が傷ついているというわけではありませんが、電気が走るような激痛を感じることもあります。
なぜ三叉神経痛に?考えられる理由
三叉神経痛の原因は、主に2つあります。
一つは血管に腫瘍ができたために三叉神経が直接圧迫されているケース。この場合は、病院へ行って薬や外科手術などによる治療も可能です。
もう一つは原因不明のケースです。外部からの圧迫などが見受けられないのに、なぜか三叉神経が過敏になるなどです。
私の感覚で恐縮ですが、2~3割くらいは後者の原因がよくわからない痛みかと思います。こちらは残念ながら病院では治療の施しようがなく、痛み止めの薬によって一時的に痛みを和らげるしか方法がないのです。
原因不明の三叉神経痛は東洋医学!
東洋医学には、古くから不通即痛(ふつうそくつう)という言葉があります。これは「体の血などの巡りがよくないときにはどこかに痛みが出る」という意味です。三叉神経痛もまた、どこかの循環に障害が生じているために起こることがあるのです。
体がどこかおかしいと感じたらまず病院へ行くと思います。ですが私は、顔面が痛く原因がわからないときはまず当店のような東洋医学専門院に来ていただくほうがいいと考えます。病院で処方される薬には副作用のリスクもありますし、手術は体の内外に跡が残ります。副作用のない東洋医学による鍼灸施術を試してからの最終手段としてとっておいたほうがいいと思います。
日によって痛みが変わる?変わらない?
三叉神経痛でも、以下の2つのパターンが見受けられます。
- 日によって痛みがあったりなかったりバラバラな人
- 日は関係なくいつも同じくらいの痛さが続くという人
このうち日によって痛みが変わる人は、その日の気温や湿度・気圧・気候などの変化で痛みも変わる可能性があります。
腫瘍ができて神経を圧迫しているのが原因だとすると、気温などの変化によって痛みが変化することは考えにくいので、鍼灸が効果的であるといえます。
自宅でも行える神経痛の緩和ケア
三叉神経痛はある日前触れもなく発症してしまうことが多く、原因も掴みにくいため予防も困難と言われています。
しかし疲れやストレスが溜まっていると三叉神経痛やその他の病気にもなりやすいです。自律神経の乱れは不調の原因になりやすいので、ここを予防することで三叉神経痛の発症や再発予防もできます。
食生活と生活習慣の見直し
- バランスのよい食事は摂れていますか?
- 落ち着いた心で過ごせていますか?
女性に多い冷え性の方は、血行不良から神経痛の痛みが増すこともあります。適度なストレッチや運動、体を温める食べ物(ショウガや漢方など)も取り入れてみるといいでしょう。
ぜひとも本記事の内容で実践できることから、取り組んでみてください。