後鼻漏でお悩みの方必見!オススメのセルフケアとツボ 二選
鼻水がのどに流れて不快に思ったことがある方は、意外と多いと思います。この鼻水の量が多かったり、粘性が強くてドロっとしていたりする場合、後鼻漏を発症しているかもしれません。
通常、鼻水は一日に1〜1.5リットル程度生成され、のどの方へ流れていきます。これはサラサラな鼻水なのであまり不快に感じないのですが、後鼻漏は鼻水の量や粘性が強くなるため不快感を覚えます。さらに後鼻漏は、鼻水のほかに咳や痰が出る、のどの閉塞感があるなどツライ症状を併発するため注意が必要です。
このようなツライ後鼻漏をお持ちの方で、病院や耳鼻科に行ってもなかなか改善が見られない場合、ぜひ本記事を最後までお読みください。ここでは後鼻漏にお悩みの方へ向けて、東洋医学的な後鼻漏に対する考え方とオススメのツボ、ご自宅でできるセルフケア方法について詳しく説明していきます。
東洋医学が考える後鼻漏の原因
後鼻漏の主な原因として、アレルギー性鼻炎や副鼻腔炎、上咽頭炎などで鼻水が大量に出てしまうことで引き起こされると考えるのが一般的です。一方、東洋医学では湿邪(しつじゃ)が深く関係していると考えます。
いきなり湿邪と言われても、ピンとこなかったりびっくりされたりする方もいらっしゃるかもしれません。湿邪とは、 身体に余分な水分がたまって不調が起こる状態のことをいいます。 後鼻漏にお悩みの方は、この湿邪が原因で身体に溜まった余分な水分がうまく排泄されずに熱がこもってしまっているため、
- 鼻水がドロドロ
- むくみがひどい
- 頭が重い
- 身体がだるい
といった症状を併発している方が多い印象です。
上記の症状をお持ちの方は、長年の飲食の不摂生が原因と考えられます。改善のためには、食事の見直しが必要です。では、どのように気をつけていけば良いか、具体的に見ていきましょう。
後鼻漏の原因である湿邪の改善法
①食事の改善
後鼻漏の方は手先や足先の冷えが強い傾向にあります。そのため、身体を冷やす食べ物を避けることが必要です。
②白砂糖を避ける
ケーキやクッキーなどのお菓子には、大量に白砂糖が入っています。実は白砂糖は身体の血液を汚し、循環を悪化させる冷えの原因のひとつです。お菓子を選ぶときは白砂糖の有無もチェックして、できるだけ摂取を避けるようにしましょう。
③南国でとれるものは避ける
バナナやコーヒーなど、南国でとれるものは身体を冷やす作用が強いです。南国でとれるものはその土地で食べる分には問題ありませんが、それを日本や寒い時期に常食すると、結果身体を冷やしてしまいます。食べ物は基本的に、できるだけ住んでいる地域やその季節にとれるものを意識して摂取するようにしましょう。
後鼻漏と冷えのぼせの関係
後鼻漏は湿邪だけでなく、「冷えのぼせ」の状態でもあります。冷えのぼせとは、熱が上にこもってしまい降りてこない状態です。そのため、食事の見直しだけでなく、冷えのぼせの改善も同時にしていくとよいでしょう。
あなたは「頭寒足熱」という言葉を聞いたことがありますか?頭寒足熱とは頭が冷えていて足がポカポカの状態のことで、健康な状態であるといわれています。一方、冷えのぼせはその逆で、頭がのぼせて足が冷えている状態のことです。
冷えのぼせは東洋医学でいう、陰陽のバランスが崩れているときに起こると考えられています。そのため、冷えのぼせを解消していくことで、後鼻漏のツライ症状も相対的に緩和されるのです。
冷えのぼせの改善方法
温浴のチカラ
当店では冷えのぼせの改善方法として、半身浴をオススメしています。ただし、ただの半身浴ではなく、必ず肘から下も入れるようお伝えしています。なぜこのような入浴法をするかというと、肘から下と膝から下にはたくさんのツボがあるからです。
ツボと内臓はつながっているため、ツボを温めることで内臓が温まり、血液の循環も良くなります。普通に半身浴を行うよりも温め効果が倍増するので、ぜひお試しください。
効果的な半身浴のやり方
お風呂の温度は40〜42℃の熱めに設定し、お湯に肘から下を入れて半身浴を行います。
その際、二の腕に汗玉ができるくらい入るのがポイントです。最初のうちは汗が出ないかもしれませんが、続けていくうちに汗をかけるようになりますのでぜひ続けてみてください。半身浴を継続することで、疲れが取れやすくなったり、睡眠の質が変わったりするのも実感していただけると思います。
床で寝ない
直に床で寝ている、座っているという方は、湿に侵されやすいため要注意です。特に夜になると、床に湿気や寒気がたまりやすくなります。床で寝ると、湿や寒気が身体に直接侵入してきますので気をつけましょう。
後鼻漏に効くセルフツボ押し
わたしたちの身体には、いくつものツボが点在しています。鍼灸はこのツボを使って施術を行いますが、ご自身でツボを押していただきセルフケアすることも可能です。ここでは後鼻漏に効果的なオススメのツボをご紹介します。
① 迎香(げいこう)
小鼻のすぐ脇にあり、多くの場合ほうれい線上に位置しています。迎香は左右にありますが、押し方が大切です。押すときは眉毛にめがけて斜め45度の角度で押していきましょう。3秒ずつ5回押すのを1セットとし、これを一日に4〜5回くり返します。
②印堂(いんどう)
眉毛と眉毛の間にあって、押すと痛気持ちいいところにあるのが印堂です。ここを中指で円を描くようにマッサージしていきましょう。時計回りに10回、反時計回りに10回を3回くり返すのを1セットとし、こちらも一日4〜5回くり返します。
まとめ
後鼻漏は、病院や耳鼻科に行ってもなかなか改善できない方が多くいらっしゃいます。そのような方に向けて今回、東洋医学的な視点から後鼻漏の解説とご自宅でできるセルフケア法について詳しく解説させていただきました。
東洋医学では後鼻漏だからといって、鼻だけをみ見て施術をするわけではありません。どうしてそのような症状が出たのかを考え、身体全体を診てアプローチをしていくため、病院とは違った結果が期待できます。 誰しもまさか、自分の飲食の不摂生や床で寝ていることが原因で後鼻漏を悪化させているとは夢にも思わないでしょう。
病院や治療院に通ってもなかなか改善が見られない方や、後鼻漏の苦しい症状でお悩みの方に東洋医学という選択肢が増えることで、より生活の質が改善されることを願っております。最後までお読みいただき、ありがとうございました。