慢性腎臓病(CKD)とは?
慢性腎臓病とは、腎臓の働きが健康な状態よりも6割以下になる、蛋白尿が出る、その他にもさまざまな腎臓の機能異常がみられるとき、そしてその異常が3カ月以上持続するときに呼ばれる症状のことです。
腎臓は、体の中の血液をろ過し、必要である成分を体内に、不要の成分を尿として排出する大切な役割を持っています。排出する量は血液全体量の1%ほどで、ほとんどの血液は再吸収され、何度も腎臓からの出入りを繰り返します。その総量はなんと1日150リットル。
生活の乱れやお酒の飲みすぎや加齢など、日々の何気ない積み重ねで負担が掛かり続けると、原因をつかめないまま機能が低下しやすい臓器なのです。
腎臓の機能が低下すると回復できない?
腎臓の異常を放っておくとどうなると思いますか?
放置してそのまま回復するケースはゼロではないでしょうが、多くは悪化し、やがては透析によって人工的に腎臓の働きを補う生活を余儀なくされます。透析治療が必要になるまで症状が進むと、定期的な通院・自宅での透析、食事や水分の制限などさまざまな制限が生まれ、仕事や生活との両立をよく考えていかなければならなくなります。
それに加え、西洋医学では腎臓機能を回復する薬が存在しないのです。
西洋医学ではどうにもできない腎臓病
腎臓の数値が悪化すると、病院へ行けばさまざまな薬を処方してもらえますが、それらはすべて腎臓の負担を一時的に減らすだけの役目であり、腎臓の機能を回復してくれる薬ではありません。また血液をサラサラにしてくれる薬は血栓の予防には効果的ですが、薬という化学物質をろ過しなければならない分、腎臓への負担が増えるため、腎臓に対しては必ずしもいい薬とはいえません。
もしあなたが腎臓の機能低下にお悩みなら、薬を飲む前にまずは東洋医学の考え方に耳を傾けてみてください。
「瘀血(おけつ)」からの改善方法
「瘀血(おけつ)」という言葉はあまりなじみがないと思いますが、東洋医学では「血の流れが滞っている状態」のことを「瘀血」といい、今回の場合ですと腎臓の機能低下の原因の1つと捉えます。
瘀血を防ぐにはさまざまな東洋医学的な方法があります。大事なのは順番です。(1)食事、(2)漢方、そして(3)鍼灸施術です。
その1 食事療法を取り入れる
血の流れが滞る原因の1つに、体を重くする、体を汚す食事を取りすぎていることが挙げられます。たとえば、以下のような食べ物は血液をきれいに保つという点で見るとあまり推奨できるものではありません。
- 砂糖
- 肉(とくに牛)
- ビール・ワイン・日本酒などの醸造酒
- ハムやウインナーなどの加工食品
- 添加物
- 農薬
- 体を汚す油
まったく摂取しない、というのは現代の生活では難しいと思いますが、減らすよう心掛けるだけでも改善できるでしょう。
また、西洋医学での食事療法とは違い、「血を汚さない」食事という観点で食事選びをしてみるといいでしょう。
血液をきれいにするには「プチ断食」がオススメ
実は3食しっかりした食事を取り続けていると、体は入ってくる食べ物の消化に忙しいあまり体を浄化することにまで手が回らなくなってしまいます。そこで断食やファスティングは体の浄化にとてもオススメですが、いきなり断食と言われても日々の生活サイクルをいきなり変えるというのは、なかなか難しいですよね。
東洋医学では、「朝食断食」は体にとっていいと考えています。というのも、夜の食事のあと、朝食を抜くと15時間近く空腹の時間を作ることができるので、食事によって疲れた内臓を休ませてあげるのにちょうどいい時間間隔なのです。
生活に忙しい方も、朝ごはんを抜くだけ、と考えると試しやすいのではないでしょうか。
その2 漢方を取り入れる
内蔵をしっかり休ませ、体がある程度浄化できたら、今度は漢方によってその浄化をよりサポートします。内臓を休め、血液を浄化することは、腎臓の負担を減らすことにつながってきます。
その3 鍼灸施術
食事療法と漢方によって血液をきれいにした次は、鍼や灸を使って直接的に腎臓へアプローチをかけ、弱った腎機能を回復させていきます。
弱ったままの腎臓へいきなり鍼灸の施術を行うより、食事療法と漢方を取り入れてからのほうが機能回復の効果が高く、体への負担が減るため、最良の方法だと考えています。
おわりに
東洋はり灸院では、国家資格を持つ鍼灸師がカウンセリングから丁寧にサポートいたしますので、まずはお気軽にご相談いただければ幸いです。