健康的な食事とは?【東洋医学に学ぶ食養生】
東洋医学では、食品に「陰」と「陽」の性質があると考えます。
- 陰性=体を冷やし、(細胞や血管を)緩める
- 陽性=体を温め、(細胞や血管を)引き締める
健康とは、この「陰」にも「陽」にも偏っていない中間(中庸)の状態でいること。
例えば、
- 秋は夏の陽が消え陰が強くなる季節
- テレワークなどで家にこもっていることが多いと体が陰性に傾きやすい
陽性の食品を食べてバランスをとろう
健康な食事とは、その時の
- 気候
- 生活習慣
- 体質
- 体調
により日々変化していきます。ですので、その日の気候・体調に合わせた食事を取ることが大切です。
食事は味のバランスも大切
味にも役割があり、ひとつの味を大量に摂取するとバランスを崩して不調の原因になることも。
五味(関係のある臓器)
- 酸味(肝)→筋肉や毛穴を引き締め、汗や尿などの水分が体外へ出過ぎるのを抑える
- 苦味(心)→体内の過剰な熱を鎮め、余分な水分を乾燥させる
- 甘味(脾)→滋養強壮作用があり、疲労を回復させる・緊張をほぐす
- 辛味(肺)→体を温めることで、気血水の巡りを良くする
- 鹹味=塩辛い(腎)→体内にできたしこりを柔らかくし、体外に排出する(便秘解消等)
過剰摂取は関係のある臓器を疲れさせ、相克関係のある臓器を傷つけます。
食生活の乱れ(飲食失節)は不調のもと
飢飽失常…食べ過ぎや少食
例: 少食で栄養素が足りず体の抵抗力の低下
飲食不潔…不衛生なものを食べること
例: 食中毒などによる下痢・嘔吐
飲食偏嗜…味や性質の似た食材を食べ続けること
例: 冷たい物の食べ過ぎで内臓が冷え、下痢や血行不良に。